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耳の不自由な患者さんへの対応として、タブレットを活用する病院が増えています。 タブレットを使えば筆談はもちろん手話も可能になるなど、より深いコミュニケーションができるのです。 どのような活用事例があるのか紹介しましょう。 |
目次これまでも、耳の不自由な患者さんのために筆談器を常備していた病院も少なくないでしょう。 画面にタッチペンで文字を自由に書けるタブレットならば、もちろん筆談器としても十分に機能します。 アプリを使って指で文字を書けるようにしておけば、より使いやすいでしょう。 もちろん、これだけでも便利ではありますが、筆談器と変わらないともいえます。 タブレットならではのカメラ等の機能を使いこなせば、より豊かなコミュニケーションができるのではないか? そう考えて生み出されたのが手話システムなのです。 ■タブレットで活用する手話システム タブレットのビデオカメラ機能を使えば遠隔手話通訳をすることも可能です。 耳の不自由な患者さんが来たら、医師はタブレットで手話システムを立ち上げます。 するとオンラインでつながった手話通訳者が画面上にあらわれ、患者さんと医師の意思疎通の橋渡しをしてくれるというシステムです。 タブレットによる遠隔手話通話サービスの利用者からは「筆談よりも話が早い」「症状の説明などより込み入った話をスムーズに伝えることができた」などと、おおむね好評です。 ■手話辞典にもなるタブレット これまでの手話辞典は、日本語から手話を調べることはできても、その逆はできませんでした。 しかし、タブレットならば手の動きから日本語を調べることも可能です。 もちろん、従来通り日本語から手話を調べることもできるため、耳の不自由な患者さんとのちょっとしたコミュニケーションに活用することもできるでしょう。 ■手話通訳士不足を補うタブレット 実は、障害者総合支援法により、耳の不自由な方が希望すれば、通院等に通訳を派遣することが市町村に義務付けられています。 1989年に厚生労働大臣認定の公的資格となった手話通訳士ですが、学科と実技による試験は難しく合格率は毎年10%ほどという難関ということもあり、慢性的な人手不足状態です。 聴覚障害者の通院支援などは、なかなか思うように実施できていない市町村がほとんどといえるでしょう。 そのようななかで、タブレットによる遠隔手話通話サービスを積極的に導入する自治体が増えています。 通院支援はもちろんのこと、聴覚障害者がタブレットの操作方法を無料で学ぶことができる機会を設けている市町村もあるのです。今後ともますます期待されているタブレットによる遠隔手話通話サービスなので、病院側もいち早く準備しておいてはいかがでしょうか。 |
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【まとめ】 耳の不自由な方にとって病院で自分の症状を正しく伝えられるかというのはつねに大きな不安です。 そんな心配を解消してくれるのが、タブレットによる遠隔手話通話サービスといえるでしょう。 慢性的な手話通訳士不足は今後しばらく続くと予想されています。 タブレットを活用して、できるだけ聴覚障害者が円滑にコミュニケーションできる環境を整えておいてはいかがでしょうか。 |